全大気圧P[Pa],温度t[℃],相対湿度r[x100%]が与えられた時の空気密度ρ[g/m3]は以下のように表される;
\[\rho = \frac{M_d \cdot P - (M_d - M_w)r \cdot P_s (t)}{RT}\]
ここで,
Md = 28.966 : 乾燥空気の分子量 (だいたいN2(=28):75%とO2(=32):25%)
Mw = 18: 水蒸気の分子量 (H2O)
R = 8.314[J/K/mol] : 気体定数
T = t + 273.15 [K] : 絶対温度
また,Ps(t)[Pa] : 飽和水蒸気圧はtのみの関数であり,一般には蒸気圧曲線から求められる。近似式もいくつか提案されているが,例としてTetensの式(1930)を以下に示す;
\[ P_s(t) = 610.8 \times 10^{7.5t/(t+237.3)}\]
【導出】
混合気体の分圧の法則(ドルトンの法則)と質量保存の法則から以下が成り立つ;
\[ P = P_d + P_w \\
n = n_d + n_w \\
nM = n_d M_d + n_w M_w \\
\frac{P_d}{n_d}=\frac{P_w}{n_w}=\frac{P}{n} \]
ここで,P, M, nはそれぞれ相対湿度rの空気の全圧,平均分子量,モル数を,Pd, Md, ndは乾燥空気の分圧,分子量,モル数を,Pw, Mw, nwは大気中の水蒸気の分圧,分子量,モル数を表す。
上式からn, nd, nw, Pdを消去し,Pw = r Ps(t)を代入すると,
\[ M=M_d - (M_d-M_w) \frac{rP_s (t)}{P} \]
気体の状態方程式
\[ PV=nRT \\
\Longleftrightarrow P=\frac{\rho}{M}RT \\
\Longleftrightarrow \rho=\frac{MP}{RT} \]
に,上のMを代入すると求める式が得られる。